
EOS(イオス)は金権政治であるという批判に対して、金権政治でも問題ないという反論についてまとめています。
EOS(イオス)は金権政治であるという批判の内容
EOS(イオス)はEthereum(イーサリアム)に追随する新しいスマートコントラクトプラットフォームです。特徴としては大きいサイズのデータ処理と、処理速度を持つ代わりに、ネットワークをバリデートするノードは21個であるという点です。
この21のノードは、EOSトークンを持つトークンホルダーによる投票によって決まります。より詳しい仕組みは下記の記事に詳しいです。
参照:EOSが提案する新しいブロックチェーンの形式。仕組みからガバンスモデル、彼らのビジネス的アプローチまで分解し、EOSを理解する。
こういったEOSのアーキテクチャに対して、「EOSは金権政治である」、という批判がこちらのポストです。
要点としては、
- EOSは21のBlock Producersにコントロールされていて、その多くは初期投資家である
- あるEOSのBlock Producerは、ブロック報酬を投票者へ配布している。(お金目当てで投票をしている人を誘発する)
- EOSのガバナンス組織であるEOS Core Arbitration Forumは、内輪グループである
というようなことを主張しています。
EOSに関するメジャーな批判と言えるでしょう。
なお、EOSが集権的であるかどうかについての批判が適切かどうかに関する疑問について書いたコラムはこちらです。
関連:EOS(イオス)は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(Ethereum)より集権的という評価は妥当か?
批判に対する反論
上記の投稿について、Arjun Balaji氏(@arjunblj)が返答をしたポストがこちらです。
彼は、この批判に対して、「ビットコインのような、デジタルゴールドのようなコンテキストであれば、この批判は適切だがEOSはそうではない」としています。
EOS自体は分散性のあるコミュニティクラウドのようなもので、EOSトークンはそのリソースにアクセスができるトークンです。
また、従来の公開株式市場も、より多く投資をした人が株式(経営議決権)を持ち、金権政治はそもそも悪いことかと考えると、現実社会は多くのものが金権政治で動いていて、それが正常に作用していることに気付くはずです。
また、もしその金権政治が悪い方向に動いていたとしても、EOSをフォークすることやコミュニティから離れて他のブロックチェーンを使用することが出来るということは忘れるべきではないでしょう。
EOS(イオス)の今後の成長に注目
EOSは、引き続きスマートコントラクトプラットフォームとしては、時価総額比較がEthereumに次ぐ規模になってきています。
また、トランザクション比較では、すでにEthereumを超えています。国内外のアプリケーションレイヤーでは、EthereumからEOSに移動を検討、または移動済のプレーヤーもすでに出ています。開発やビジネスの視点、マーケットに与える影響としても無視が出来ないものになっていることは間違いなく、今後も注視が必要になってくると言えます。
関連
・次に来るブロックチェーンと期待されるEOS(イオス)の概要【HashHubイベントレポート】(2018年11月5日公開)
・EOS(イオス)は早い速度で成長をするも、ハッキングやフェイクアカウントも(2018年12月12日公開)
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