節約生活が続かない人、節約生活が続く人、両者にはそれぞれ共通点があります。同じ方法を採用しても結果はまったく異なります。目指すゴールが同じにも関わらず、なぜ正反対の結果が現れるのでしょうか。
この記事では続かない人のNGポイント、続く人の特徴を解説します。
節約生活が続かない人がやりがちなNG行動は?
節約生活が続かない人は間違ったハードルを自分に課し、他人の意見を受け入れすぎる傾向にあります。もちろん人それぞれ事情はありますが、どんなに素晴らしい方法でも、それが自分に合わなければ効果は薄く、時間を有効活用できません。反対に単純で面白みのない方法も、自分に合ったものであれば楽しみながら続けられます。
節約生活におけるハードルとは、達成したい目標のようなものです。ダイエットの体重のようなイメージでとらえてください。苦手なことへのチャレンジは悪くありませんが、苦手意識を持っていると、どうしてもやりたくない気持ちが湧きます。やらなければならないという義務感も生まれるかもしれません。
人の脳は変わることに抵抗し、変わらなくても良い現状を選ぼうとします。そのため最初の意気込みは大きくても、それが続くと元に戻ろうとする力が働き、苦手なことはハードルが高くなるのです。
加えて節約生活には自分軸が必要です。他人の行動を真似するだけでは、成功にたどり着けません。あの人のように頑張ろう、自分にもできるかもしれないと思うのは自由で、試すことも良いでしょう。しかし、それを鵜呑みするのではなく、自分の行動と照らし合わせてください。代表的なNG行動をまとめたので、1つずつチェックしてみましょう。
計画しないままお金を使う
節約生活が続かない理由は、無計画のままお金を使ってしまうからです。
今月の給料を何に使うか、今日はいくらまで食費にまわせるかをあらかじめ決めておかないことで無意識のうちにお金を使っています。しかも無意識なので、無駄遣いしている自覚はありません。自分では頑張って節約しているつもりです。
もちろん計画しても、突然の出来事に予定外の出費が重なることもあるでしょう。例えば主婦の人なら、子供が病気になり通院費が必要になる、一人暮らしなら、自宅の鍵が見当たらず鍵屋を利用するというような思いがけない出来事に見舞われ、泣く泣く支払った経験はありませんか。
どんなに計画を立てようと、人生に想定外はつきもの。こうなると「計画しても意味がない」と思われがちですが、だからこそ計画的にお金を使う必要があるのです。
余ったお金を貯金にまわす
余ったら貯金にまわそうと考えるのは悪くありません。ただ、それを続けると、いつの間にか貯まらない習慣が身についてしまいます。
「余ったら」という理屈は、「余らなかったら貯金しない」という意味につながります。根底にあるのは、「余らせないでお金を使いたい」という欲求です。そのため余らせないような行動をとり、「やっぱり今月も余らなかった」という結果を招きます。
これを回避するには余るのを待つのではなく、収入からの先取り貯金です。1,000円でも1万円でもかまいません。給料が振り込まれたら生活費を仕分けする前に、貯金にまわすお金を分けましょう。収入から貯金額を引いたものを生活費としましょう。
一攫千金を狙おうとする
節約とギャンブルは真逆です。節約生活を続けたいなら、一攫千金を思い描いてはいけません。
「ギャンブルではない」という理屈で宝くじを買う人がいますが、厳密に言えば宝くじはギャンブルです。確かに競馬や競輪のような要素はありません。パチンコやスロットのようなイメージもないでしょう。1枚300円のくじを10枚買って3,000円、外れても300円返ってきますが、残りの2,700円は没収されています。年4回ほどの大きな販売期間に照らし合わせれば、2,700円×4シーズン=10,800円を宝くじに寄付したことになります。さらに1度に1万円分の購入なら、毎回900円は返金されますが、年間では9,100×4シーズン=36,400円の出費です。
当選すれば億万長者になれるかもしれません。宝くじを当てて、節約生活から抜け出した話しを聞いた記憶もあるでしょう。ところが、本当に豊かな人は宝くじを買いません。節約生活から脱出を夢見て宝くじを買ったところで、節約しなければならない状況の人の元に、大金が舞い込んでくる可能性は低いでしょう。
節約生活で貯金に成功する人の特徴は?
節約生活で貯金を成功させるには、徹底的に浪費を減らしてください。普段の行動を見直せば、自分がいかに無駄遣いをしていたか自覚できます。貯金できる人の行動とは何かどんな思考で日常を過ごしているか、成功する人の特徴を解説します。
コンビニを避ける
貯金したいならコンビニの利用を控えましょう。自炊できないからコンビニのお弁当に頼りたい、仕事の帰りに寄れるから便利という気持ちはよく分かります。一般的なコンビニのサービスをリスト化したので、どれだけ便利か確かめてください。
この他にもたくさんありますが、これはお客さんを呼び込むサービスです。コンビニに立ち寄れば、新商品のスイーツやレジ横のお惣菜が目に入ります。意思が弱ければ誘惑され、つい買ってしまう人もいるでしょう。貯金できる人は、できる限りコンビニを避け、銀行や郵便局などの施設で手続きする傾向にあります。
ポイントをうまく活用する
今やポイ活は当り前なので、うまくポイントを利用しましょう。
ポイントを貯めるため遠くのお店まで行く、あと少しのポイントを貯めるのに余分な買い物をするようでは節約生活の意味がありません。遠くのお店まで行くには交通手段が必要です。車ならガソリン代、公共機関なら電車やバス代が発生します。徒歩や自転車なら問題ありませんが、お店をはしごして手に入れたポイントで、本当に節約できているのでしょうか。
あと○○円買えば○○ポイント貯まるというフレーズはお得感が前面に現れていますが、あと少しの買い物に必要なものは含まれるのでしょうか。金額を合わせるために購入したものは、あまり必要としない場合が多いです。
節約生活で貯金できる人はお店側の販促に惑わされることなく、買わなければならないものをポイント○倍デーなどのキャンペーンに合わせうまく活用します。
新しいものに執着しない
子持ちの家庭は、新しいものへの執着を捨てましょう。いくら国が支援策を打ち出そうとも、子供の成長にはお金がかかります。授業料や給食費、修学旅行の費用が援助されたとしても、それ以外にもたくさんの費用が必要でしょう。
習字道具や裁縫セット、絵の具セットに彫刻刀、最近はアニメやゲームキャラクターとコラボした、少し高めの商品が販売されています。しかし、これらは長く使うものではありません。彫刻刀の場合は小学校4年生くらいで買わされますが、中学校ではほとんど使わないのです。
新しいものはきれいで子供も喜びますが、費用効果としてはそれだけです。古くても大切に使っていたお下がりは、流行遅れになるかもしれませんが、貯金できる人はこのあたりも考慮して活用します。
【動画】節約生活が続かない!貯金に成功する人の特徴
ここまでで、貯金に成功する人の特徴を紹介しました。
動画でも分かりやすく解説しているのでぜひご覧ください。
節約生活を無理なく続けるコツは?
節約生活を無理なく続けるには、抑えておきたい3つのポイントがあります。節約意識を保つ参考にしてください。
毎日続ける必要はない
理想は毎日ですが、無理して強行しないようにしましょう。気分が落ち込んだときやトラブルにあったときなどモチベーションの下がった状態では、節約生活の楽しみも感じられません。それどころか義務や責任を背負う形となり、ますます気持ちが乱れてきます。
習慣化すれば問題ありませんが、意識してやっているうちは負担を伴うので、自分で調整しながら取り組んでください。
1度ダメでも諦めない
1度無駄遣いしたくらいで、節約生活を諦めるのはもったいないです。それを失敗と受け取るか、次のステップに活用するかは自分次第です。
「やっぱり自分には無理だ」「もうやめよう」という気持ちに傾いたら、そこを新しいスタートにしましょう。次の給料日がきたらリセットして、節約を再スタートさせれば良いだけです。何ができなかったのか、どうすればできるようになるかなど客観的に考えて挑戦してください。
完璧を求めない
完璧な節約生活を求めるのではなく、7割~8割くらいでOKにしましょう。100点を目指せば途中で息切れを起こしますし、100点の上はありません。
きっちり節約しようと思ったら、寝る前の歯磨きと同じくらい習慣化しなければ無理です。完璧を求めれば、できていない自分の行動ばかりが目について、モチベーションを下げる元凶にもなりかねません。
節約生活を成功させよう
節約生活を成功させるには節約術も必要ですが、続けるためのメンタルも重要になります。続けられない人のやりがちなポイントを振り返り、貯金できる人の行動を自分に置き換え、どんな方法を採用すれば続けられるか考えましょう。