アメリカの高速決済評議会(Faster Payments Council:FPC)が5月20日、初選出となる取締役会の役員を発表しました。今回の取締役会では全員で20人が選出され、リップル(Ripple社のパット・シーレン(Pat Thelen)戦略アカウント副社長も役員の1人として選ばれています。
高速決済評議会(FPC)とは
高速決済評議会は、いつでもどこでも安全かつ安心して誰でも決済を行うことができるシステムの実現を目的に設立された会員組織です。「包括性と公平性」・「柔軟性と応答性」・「透明度」の3つを共有目標として掲げており、定期的なカンファレンスの開催を予定しています。
高速決済評議会は、ビジネスエンドユーザー(Business End-Users)と消費者組織(Consumer Organizations)、金融機関(Financial Institutions)、決済ネットワーク事業者(Payment Network Operators)、技術提供者(Technology Providers)、その他(Other)の全部で6つのセグメントに分かれています。シーレン氏は技術提供者に一般会員として任期1年で選出されました。
いつでもどこでも迅速な決済実現へ
高速決済評議会には複数の金融機関やネットワーク企業などがスポンサーとなっています。地域金融機関の強化を目的としているシャザム(SHAZAM)、クレジットカードを発行しているマスターカード(MASTER CARD)やビザ(VISA)、世界最大級のスーパーマーケットチェーン店であるウォルマート(Walmart)などが高速決済評議会の主要な設立スポンサーです。
現在はシャザムのケビン・クリステンセン(Kevin Christensen)氏が高速決済評議会の事務局長兼暫定理事長を務めています。今回の取締役会の発表に対してクリステンセン事務局長兼暫定理事長は、「私たちの仕事は業界の関係者を招集し、いつでもどこでも迅速に決済をするための道筋を示すことです。これらの新しく選ばれたリーダーたちは、そのビジョンを達成するための助けとなるでしょう」と語りました。
理事会の当面の目標は組織の戦略的方向性をはっきりさせ、基礎となる構造を確立することです。直近の任務の1つとして高速決済評議会の初代理事長を任命があります。この発表は2019年初夏に予定されています。
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参考
・U.S. Faster Payments Council
文:かにたま